本音のコラム

■ 「菅おろし」で事態は好転するか? 2011年05月01日(日) 
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銀座で原発批判パロディーの個展を5月8日までやっているのでぜひ覗いていただきたい。JR京浜東北線・山手線『有楽町』下車、徒歩5分。銀座通り「GINZA2 メルサ」近く。

 菅首相はリーダーとしての資格がないから直ちに辞任しなさい、といった論調が多い。
 しかし、これらは菅さんにとっては‘犬の遠吠え’に過ぎないものだろう。
首相の首をすげ替えたところで事態は好転するとは到底思えない。
 それよりも菅首相が置かれた立場を冷静に分析する必要がある。
 フランス、ドービルで5月26日、27日に開かれるG8サミットで菅首相が福島原発について演説することになっている。サルコジ大統領が事故後、急遽訪日し首相と話し合った。放射能の危険が云々される時にあえて大統領自らが乗り込んでくる裏にはよほどの決意があるからこそなのだ。これは恐らく演説内容の確認だったに違いない。いや、もっと言えば「脱原発」などに触れたら承知しないぞ、という恫喝まがいのメッセージを直接伝えたのだと思う。
 仮にサミット前に首相の首をすげ変えたところで演説の内容に変更はないだろう。つまり、原子力産業のドンであるロスチャイルド大王が「原発推進」を続行する限り、これに刃向かうことは不可能なのだ。
 小沢・鳩山コンビが菅おろしの休戦を宣言した。これはサミットの反響を見てみよう、ということではないのか。
 菅首相の演説はたぶん、こうだろう。「事故の収束に向けて努力し、それなりの成果が上がっている。従って、今すぐ脱原発に向かうことはせず、慎重に原発を推進すべき」と。
 くしくも、大阪府の橋下徹知事は27日の記者会見で、関西に電力を供給する原発の新設や運転期間の延長をストップさせるとした「脱原発」構想を明らかにした。自動販売機やパソコンの節電などを業者や府民に求めていくそうだが、重要なことは「代替エネルギー」をどうするかだ。
 代替エネルギーでもっとも注目すべきは「トリウム熔融塩炉」だが、これに言及する識者は少ない。少ないというより恣意的に黙殺されている。


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