本音のコラム

■ 車いす専用球場 2004年09月26日(日) 
セ・パ6球団でひとまずケリがつき、ストが回避できたことはよかった。とは言っても新球団の設立と本拠地をめぐってIT企業同士の熾烈な戦いぶりを見るにつけ手放しで喜んでばかりはいられない。「仙台を本拠地にする」と先に手を挙げたライブドアに対して「待った」をかけた楽天。おいおい、アンタ、大阪とか長野に触手を伸ばしていたんじゃないのかい、えっ三木谷社長よ、と嫌みの一つも言いたくなるかもしれない。でも勝つためには駆け引きが大切、これがビジネスだもんね、と楽天はほくそ笑んでいるに違いない。今からでも遅くない、新規参入者よ出でよ!吉野家ギュードンズ、アイフル・ドースルズ、マツモト・キヨシーズ、ドン・キホーテーズ、クロネコ・ヤマトーズ、三菱リコールズなど数え上げたらきりがないくらいだ。私がオーナーなら球団名を長島リハビリーズにして総監督を長島さん、そしてヤンキースのトーリ監督を引き抜いて監督に据える。球場は全て車いす専用とする。あらかじめ椅子席を作る必要がないから建築費もかからない。世界初の障害者専用球場の実現にむけて『五体不満足』の著者でスポーツライターの乙武匡さんにぜひとも旗振りをお願いしたい。
(東京新聞 04/9/26)


■ 小泉"鈍"一郎 2004年09月19日(日) 
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 国民に痛みをこらえるよう強いておきながら自らはその痛みを感じない”不感症”ぶりを私は嘲笑を込めて「小泉”鈍”一郎」と名付け、「リコール!小泉鈍一郎」という題名の本(雷韻出版)をこの夏、上梓した。つい先日、この本を小泉首相宛に郵送したところなんと封を切らずに返却された。他の国会議員、与野党を問わず郵送したけれど返却は一件もない。中には「”あの米国を想い、この属国を創る”は小泉批判の傑作だ」と自嘲気味に讃辞を寄せる自民党議員もあるくらいなのだ。
 サンパウロのブラジル日本文化協会で日系人の聴衆を前に挨拶し、なぜか感極まって号泣した”鈍”総理だが、同じ涙するなら首相自身がメチャメチャ茶化されている私の本を見て読んで情けなくなり、思いっきり泣いてもらいたい。
 国民から送りつけてきたものを突っ返すという冷酷な首相官邸のやり方にナットクがいかないのでホワイトハウスの模範例を紹介しよう。1995年、当時の米大統領クリントン氏に平和祈願をデザインした私のTシャツを贈ったところ署名入りの感謝状が届いた。返事を一切出さないブッシュ・ジュニアのマネをする小泉さん、そこまで”対米追従”ですか。

(東京新聞04.9.19) 一部「最新パロディー」と重複します。


■ 脱走兵 2004年09月12日(日) 
 作家の小中陽太郎さんのユニークな出版パーティと試写会が一昨日、東京の日本ペンクラブで開かれた。小中さんの母親の思い出を綴った「ラメール母(平原社)」は生まれ育った神戸時代や満州での生活などが克明に書かれていて戦前戦後の事情に興味のある人にはとくに参考になる本だ。
 試写会の方は3つの作品のうちとくに貴重なのは1967年に撮影されたベトナム戦争での米軍の脱走兵4人が脱走の理由を発表するもの。画面には4 人の脱走兵と作家の小田実、哲学者の鶴見俊輔、作家の故開高健、そして小中陽太郎の諸氏の姿がある。今から37年前だから皆さん30代前半、とにかく若い。脱走兵は4人とも19歳の若さだ。彼らは一様に「合衆国憲法に照らし合わせても戦争を合法化する理由は見つからない。我々がベトナム人を殺す理由も見あたらない。だから脱走を決心した」と。4人はべ平連によって匿われ当局に逮捕されることはなかった。その後、密かに出国し北欧の諸国で息を潜めて生活したらしい。
イラクでの米兵の死者が1000人を越えたという。脱走兵の数もかなりあるらしい。いつの時代も一兵卒は被害者なのだ。
(東京新聞「本音のコラム」04.9.12)


■ 9/11のカラクリ 2004年09月05日(日) 
 民主党の地盤にあえて乗り込んでの共和党大会がひとまず終わった。反ブッシュ一色に染まったニューヨークで過去最多、1800人の逮捕者が出た。なんとかの一つ覚えのように「9.11のテロの脅威に対抗する強い米国」をことさら声高に主張するブッシュ大統領だが、これに対して「9.11はホワイトハウスの自作自演ではないか?」と疑問を呈するビデオとDVD「In Plane Site」が米国で発売され話題を呼んでいる。日本語版は10月末発売の予定。大手メディアが放映したニュース画像を集め鋭く分析し、わかりやすく9.11のカラクリを暴露している。貿易センタービルに突っ込む直前に閃光が認められる。この光は何?ミサイルが発射された?誰もが見過ごしてきたほんの一瞬のシーンに疑問を投げかける。ビルが崩壊する以前に貿易センターの内外で多くの爆弾や爆発が報告されていたのはなぜ?突っ込んだ旅客機に窓がなかったのはなぜ?旅客機が激突せず火災も起きていないビルが数時間後に突然崩壊したのはなぜ?この映像を見れば9.11事件の犯人はもしかするとアルカイダではないのでは?という大きな疑問を抱くことになる。英語版の注文はグローバル・ピース・キャンペーンへ。「In Plane Site」のサイトはhttp://www.wa3w.com/911/

(東京新聞04.9.5)


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