本音のコラム

■ 投げすぎで肩を壊さないのか? 2006年08月23日(水) 
 早実の斎藤佑樹投手は今夏甲子園大会の7試合連続先発69イニング、948球を投げきったという。プロ野球の投手なら3か月分のところをわずか1週間というすさまじさだ。プロの場合は先発投手の限界投球数は100球がメド。中4日か5日の休養を取るのが常識。高校生の連投がいかに無茶かが分かろうというものだ。

 駒大苫小牧の田中将大投手も恐らく斉藤投手と同じくらいの数だと思う。つまりベスト16まで勝ち残ってきたチームの投手は大なり小なり500球は投げてきているということではないだろうか。勝ちたいという一心で一人のエースを使い切る、というやり方は決して許されるものではない。

 いくら鍛えた肩であっても人間の体は一生に使えるエネルギーというものは限られているはず。しかも18歳の高校生はまだ成長期でもあるわけでこんな大事な時期に筋肉を酷使してしまっていいはずがない。私はスポーツ医学の専門ではないから過度の連続投球による弊害がどの程度なのかは分からないけれど素人目に見ても無茶な気がするのだがいかがだろう。ここは専門家の意見を訊きたいところだ。

 今から25年前、私の息子がロサンゼルス移住時代に少年野球の投手をやったのだが監督は3回以上投げさせなかった。肩や肘の骨などへの悪影響を懸念したからだ。

 「青春は燃え尽きてこそ美しい」などと大人たちが持ち上げ囃すのは身勝手すぎやしないか。「優勝」に向けて精一杯闘う姿はたしかに感激ものだがたった一人の投手を犠牲にしてはいけない。もちろん斉藤投手自身が“犠牲者”とは思っていないことは分かる。しかし、野球の本場、アメリカのメジャーリーグ関係者から見たら日本の高校野球はあまりに非科学的で“精神論優先”で異常に写るに違いない。あの猛暑の中の連投はどう見てもサディスティックだ。他の選手も含めて日射病や熱中症で倒れないほうがおかしいくらいだ。少なくとも日が落ちて多少なりとも涼しくなるナイターにするかあるいはドーム球場を使用するくらいの優しい配慮があってしかるべきだと思う。こう指摘すると必ず「あの炎天下で汗タラタラでプレイし応援するところがいいんだ」という意見が出てくるはず。マスコミにとっては絵になる斉藤投手のハンカチで顔の汗をぬぐう仕草を紙面の売りにしたいのだ。すでに斉藤投手は「ハンカチ王子」なる異名で呼ばれアイドル的ヒーローとなった。汗も美しいがわざわざ過酷な環境で試合をさせる理由はない。サッカーW杯で日本代表チームの緒戦が日中の暑い最中に行われた。その理由は日本のテレビ中継の時間帯(夜10時)に合わせたことがジーコ監督の記者会見で分かった。高校野球のテレビ中継は“ゴールデンタイムを避けた時間帯=猛暑”ということが言える。つまりNHKと甲子園側の都合なのだと思う。少なくとも決勝戦はプロ野球より数段上の視聴率をとれることが分かったのだから来年からは夜7時開始のナイターにしたらいい。何よりも選手たちの無駄な疲労がないだけでも実施するに値する。

 ところで斉藤投手と田中投手は休養のヒマもなく9月初旬に開かれる日米高校野球親善試合に出場するため渡米するという。連投はないにしてもハードスケジュールであることは間違いない。二人とも大変な逸材だけに”使い捨て”にならなければいいが、と危惧するのは決して私だけではないと思うのだが…。

「投球制限について」と題して広島東洋カープ トレーナー部、後藤 将二氏が日本プロ野球トレーナー協会の
サイト(http://www.jpbats.org/arizona.html)にアリゾナ教育リーグ研修の報告をしている。
 プロのトレーナーの報告だけに大いに参考になる。投球制限を設けることによる弊害もある、と言う話は私のような素人には新鮮に聞こえる。それにしてもやはりさすがアメリカだ。若い選手の身体のことを考慮していることがよく分かる。釈迦に説法と承知の上で言いたい。「ぜひとも高野連をはじめ監督、NHK、朝日新聞、毎日新聞も耳を傾けて欲しい。そして直ちに対策を練っていただきたい」と。

[引用、ここから]
こちら(アメリカ)の投手における投球制限は、かなり、具体化されています。チームにより投球数等、細かい規定に違いがありますが、Majorよりも、Minorの方が厳しく作られています。目的は、投球による障害を防ぐことです。
具体的には、年齢、プロに入ってからの年数により定められます。
Minorで、例えば、大学卒1年目の22歳で、
Starter
Max Pitches Game Consecutive Game Tatal 2Games
Aでは、100球まで。(最高)185球まで。
AAでは、125球まで。(最高)220球まで。
AAAでは、130球までで交代。(最高)230球まで。
 どのリーグにおいても21歳以下であれば、100球が上限です。
また、1イニング30球以上の投球を行った場合、5回で交代、もしくは、その時点で交代もあります。
 先発投手としては、当然、長いイニングを投げたいわけですから、投球を抑える為、ボール球を嫌います。初球から、どんどん、真ん中にFastballを投げてきます。ですから、大雑把な野球になってしまい、微密(緻密)なコントロールは身に付くはずがありません。これではMajorでは通用しません。この辺は投球制限を設けることによる弊害ではないでしょうか。
 調子が良くても、球数を超えると基本的に交代ですが、こちらの先発投手は、だいたい中4日でまわしています。
[引用、ここまで]
★( )内はマッド・アマノが推測で記載。もし間違いであれば指摘願います。

ブログ「ざ・こもんず」に上記と同じものを書いたところコメントが寄せられたので紹介させていただく。
[引用、ここから]
私も同感です。ワールドカップの決勝戦だってPK戦で決めるのだから、高校野球にもPK戦を導入すべきです。ホームラン競争とか、遠投とか、なんか盛り上がること考えてやってみてはどうでしょうか。一番いいのは、じゃんけんだと思うのですが。そうなると野球はヘタだけど、ジャンケンだけは強い子なんかが急に注目されたりして、ベンチ入りしたら笑えます。公文式100枡計算の得点できめるとかすれば、甲子園で勝つために勉強するかもしれません。
 しかし、甲子園球場しかなかった、戦前戦後ならいざしらず、全国に腐るほど球場があるんですから、国体みたいに持ち回りにしたりしたらどうなんですかね。甲子園という名前がどうしても必要ならフランチャイズみたいに、甲子園球場札幌店とか名のれば良いんじゃないかと思いますよ。まあ、これだけ交通の便が良いのだから、夏大会は涼しい北海道札幌丸山甲子園球場でやって、春は暖かなな宮崎甲子園球場あたりでやればいいのではないかと、常々思ってます。前の年の優勝高校の最寄球場というのもいいかもしれませんね。チャンピオンはホームグランドで防衛戦を戦えるわけです。
 それにしても、マッドさんがおっしゃるとおり、発育途上の子供のアマチュア野球を盛り上げすぎですね。
 NHKがなんであんなもの未だに放送するのか、まったく理解できません。もう放送利権を手放してスカパーかBSデジタルに渡しなさいよ。
 甲子園がもたらす莫大な利権はおいしそうですが、高校生の教育の一貫としてやっている、という健全な建前があるのですから、もう少し大人は高校生にたかるのを遠慮してもらいたいものです。
 多分、野球に興味のない大半の国民はそう思ってると思うのですが、うかつにいうと甲子園マフィアに狙われるかも知れないので匿名にて。
[引用、ここまで]
投稿者: 匿名 | 2006年08月23日 18:42




■ 「旅客機同時テロの犯人はアルカイダ」の嘘 2006年08月11日(金) 
 英国で発覚した旅客機同時テロ計画で、早くも米ABCテレビが、逮捕された主犯格グループのうち二人が最近、バキスタンを訪れ、その後、容疑者グループの航空券を購入するための費用を送金されていたと報じている。こんな情報はいったいどこから入手したのか。答えは簡単だ。ホワイトハウスに決まっている。だとすれば客観性が乏しいばかりかプロパガンダの恐れ大である、と見るのが妥当だろう。
 容疑者グループへの指示がパキスタンから出ていたと報じた英紙ガーディアンの情報源が英政府筋だからこれも客観性に欠くことは間違いない。ヒースロー空港は英政府によって厳重に管理され巧妙なヤラセを演じさせられた可能性がある。英政府はブッシュ政権と二人三脚なのはすでに誰もが知っていることだ。これがなぜフランスのシャルル・ドゴール空港で起きなかったのか。あるいはドイツのフランクフルト空港で起きなかったのか。フランスもドイツもイラク戦争に反対した国だからだ。
 この事件の最も怪しいところは肝心の「犯人の名前と顔写真は未公開」、ということ。逮捕者24人の名前はどうやら公開するらしいが顔写真は非公開。ここでゴマかされてはいけない。彼らは旅客機に爆発物を仕掛けたり持ち込んだりして「現行犯として逮捕されたのではない」ということだ。アフガニスタンとの国境地帯で数週間前、イスラム武装組織のメンバーを逮捕したことが発覚のキッカケになった(AP通信)というのだ。テロ発覚を未然に防いだ、という美談仕立てなのも胡散臭い。くどいがもう一度言おう、24人の逮捕者がテロの真犯人という証拠は今のところ立証されていない。多分、今後も立証はされないだろう。ホワイトハウスは初めからその意志はないはず。テロ犯=アルカイダというイメージが世界中を駆けめぐれば初期の目的は達成された、といえる。
 そこで次の記事(ニュース速報国際面+@2ch掲示板 2005/10/07(金) 17:58:38)を見ていただきたい。今から約1年前に今回と似たような”ハプニング”(あえて「事件」とは呼ばない)が起きている。
 見出しは「英空港狙った航空機テロも=阻止した襲撃計画公表−米」。本文は 次の通り。
「ホワイトハウスは6日、米国が2001年9月の同時テロ以降、各国と協力して未然に防いだ とする国際テロ組織アルカイダの襲撃計画10件の概要を公表した。民間航空機乗っ取り によるロンドンのヒースロー空港攻撃など、3件の乗っ取り計画が含まれている。 ホワイトハウスの資料によると、ヒースロー空港を狙ったテロ計画が発覚したのは03年で、 米国と数カ国が協力して阻止した。このテロは同時テロにかかわった人物が立案したという。」
 さて、なぜこのようなハプニングを起こしたのかを考えてみよう。
 一つは「レバノンVSイスラエル」問題の目くらまし。つまり、イスラエルとアメリカが悪い、という批判を弱めるため。ホワイトハウスは今後、「イスラム武装組織=ヒズボラ」という嘘情報を流すかも知れない。このあたりを注視する必要がありそうだ。そして、二つ目は「9.11テロはホワイトハウスの自作自演」説の蔓延を阻止する。


■ 「粉飾試合」には怒るくせに「東京”粉飾”裁判」には怒らない不思議な日本人 2006年08月06日(日) 
 いやはや亀田・TBS批判の波はすごいですね。とくにネットの世界では大変な騒ぎですよ。人気ブログ「きっこの日記」にはTBSの社内向けに出された「視聴者クレーム対応策」がスッパ抜かれている。これを読む限りではいかにTBSが視聴者を小バカにしているのかがわかる。6日のTBSの爆笑問題の二人が司会をする朝の番組で亀田クンが生出演(?)していた。例によってテリー伊藤や橋下大晦日の初防衛戦のテレビ中継を絶対見ない、と断言できますか?弁護士らがヨイショしていた。それはそれで彼らの役目だから大目に見てもいいのだがテリーに至ってはリングサイドを固めたその筋のお歴々のことを「ボクシングというものはこういう人たちも含めたものなんだよ」と妙な物わかりのいい話をしていた。私にはよく分からない話だったけれど。
で、亀田の試合を「粉飾試合」だ、と批判する人たちが大勢いるけれど今日6日が61年前に原爆1号が落とされた日だって意識している人がどのくらいいるんだろうか。ましてや原爆を落としたアメリカに対して怒りの鉄槌を食らわしてやろう、などと過激に怒っている人は果たして存在するんだろうか。もっと言えばA級戦犯を作りだした東京”粉飾”裁判に怒りの声を上げる人はいるんだろうか。高野孟さんのように今頃、そんなことを言うのは「単なる負け惜しみ」なんだろうか。
ハッキリ言ってしまおう。
亀田クンやTBSをバッシングするヒマがあったら「原爆投下と東京裁判の不当性」に対してあらためて怒りを表せ!
それが8月6日と9日そして15日の正しい過ごし方なんだと思うが、いかがなものか?
★ 夏の眠れない夜にぜひ一読を勧めたい本がある。
「世界がさばく東京裁判」監修 佐藤和男 明成社


■ 大晦日の初防衛戦のテレビ中継を絶対見ない、と断言できますか? 2006年08月06日(日) 
 亀田批判の中で「亀田のビッグマウスとため口は子供たちに悪影響だ」というのがある。たしかに今、小学校でさえも教室で亀田とそっくりのナマイキで無礼な態度をとる生徒がいるそうだが、私は亀田のああした不遜なパフォーマンスが子供たちに悪い影響を及ぼすというマジメな指摘はあまり当たらないんじゃないかと思う。
 勝利の判定を聞いた亀田が顔面くしゃくしゃにして泣きじゃくりながら親父とお母ちゃんに感謝の言葉を発していたけど、もしかしたらあれが亀田の本当の姿かも知れない。
 全国の皆さん方の亀田への怒りの主な理由はいたってシンプルだと思う。つまり「3回でKOや。もしダメでも5回やな」と豪語した亀田の言葉を100%信じてしまった自分に腹を立てているんじゃないだろーか。アレが、もしも「KOは無理やけど判定で勝つよ」と言っていたら誰もヤツを攻めたりはしなかっただろう。強気の発言との落差に落胆した腹いせが怒りの電話抗議となった、というわけだ。
 ボクシングは真面目なスポーツだと思っている人に言いたい。だったら鬼塚の試合はどーだったのか、と。あの試合こそ八百長臭かった。しかも札付きの悪徳コンビ“TBSと共栄ジム”だ。
 そもそも審判の諸経費は挑戦者のジムが負担する、というのが世界の常識だそうだからホーム・タウン・ディシジョン(地元有利判定)も当たり前とか。これに視聴率が絡むからTBSが挑戦者サイドに裏金をつかませている可能性もないとは言えない。興行権を持っている893が介在するのも当然といえば当然の話。そんなことは今回に始まったわけではない。最近ではフジテレビとPRIDEが好例だ。
 亀田やTBSを批判する皆さん方にお聞きしたい。「大晦日の初防衛戦のテレビ中継は絶対に見ないぞ!」と言い切れますか?恥ずかしながら私は多分、見ちゃうと思う。





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