■ 植草さんは大丈夫か?
2009年08月16日(日)
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| 私は最近、一枚の貴重な写真を入手した。東京拘置所前でデモを繰り広げる人々が「植草さんを死なせるな」と書いた横断幕とのぼりを持って行進しているものだ。「拘置所を監視する市民の会」が中心だが飛び入りも多数あった。8月9日の日曜の午後2時頃で参加者の数はおよそ500人を越えたそうだ。 横断幕の前に立ちはだかる男は何を隠そう小泉元首相ではないか。デモ隊の行く手を阻んでいるわけで明らかに邪魔をしている。国際金融資本に我が国を超安値で売り飛ばした国賊的政治家・小泉のおっちゃんがまだこんなところに出没するとは驚きだ。こんなムダな抵抗も今月末に実現するであろう政権交代で幕が閉じる。 それにしても、大手メディアはこのデモをまったく無視している。酒井法子さんの覚醒剤容疑報道にうつつを抜かすヒマがあるならデモがあったことくらいはしっかりと報じろ、と言いたい。植草さんが解放される記念すべき日は10月初旬である。政権交代後の新政府はこの日を「植草さんの日(UEKUSA DAY)」として国民祝日にする計画だという。なお、諸般の事情から撮影者の名前は控えさせていただく。 なお、植草さんの収監場所は非公開だから東京拘置所とは限らない。
ところで植草さんが8月3日に収監され16日現在、約2週間が経とうとしている。刑期は2ヶ月だから順調に行けばあと50日を切ったことになる。前述の通り10月初旬には出所するはず。 植草さんの受刑者としての生活ぶりが大いに気になるところだが、健康面もさることながら無事に出所できるだろうか、と言う懸念がある事も事実だ。植草さんとの対談本を上梓した副島隆彦氏をはじめブログ「神州の泉」の管理人・高橋博彦氏らを筆頭に植草さんを心配する人たちは少なくない。 「彼が一刻も早く刑務所から出てきて、そして再び元気に旺盛に言論活動を再開して、私たちに多くの真実を教えてほしいと切望します」。司法記者クラブで植草さんの弁護団が発表した声明文だが、支援者もまったく同じ気持ちだ。 植草さんは、自身のブログにおいて「(執行中の)身の安全を心配して下さる声を多数賜り、大変ありがたく思う。私は自殺しないことをここに宣言する。」ときっぱり自殺否定をしている。従って、万一植草さんの身に何かが起きたらそれは彼の意志ではない、ということだ。このことを私たちは肝に銘ずるべきではないだろうか。もちろん、何かが起きては困るのだが。
刑務所内の受刑者の死亡原因は大きく分けて「病気」と「変死」だ。日本弁護士連合会(日弁連)は「刑務所医療の抜本的改革と受刑者の死因調査制度の確立を求める」と題して、提言を行っている(03年7月17日)。 検察官と法医学者を中心とする死亡帳調査班は、合計40件の死亡事例について担当刑務官や医師に対するヒアリングを含めた調査を行い、2003年6月13日に最終調査報告を行った。 日弁連は指摘する。 「結局被拘禁者の死亡原因を確定できなかったケースが多数に及んでいるこのこと自体が根本的な問題である。 現在、刑務所内での死について、独立の調査機関がない。監獄法施行規則177条により、病死の場合は行刑施設の医師が病名と病歴、死因、死亡年月日時を死亡帳に記載することとなっている。自殺その他の変死の場合は所轄検察庁、警察署に通報して、司法検視をうけ、その結果を死亡帳に記載することとなっている。しかし、実際に作成されていた死亡帳の記載内容は、全くバラバラであり、統一的な記載の指針すらなかった。すでに死亡診断書に記載することが認められていない「急性心不全」という病名が多用されるなど、死亡原因の判定の客観的で、公正な手続が完全に欠如していたと言わざるを得ない。」 不吉な話をするようで植草さんには申し訳ないが現在の刑務所では権力による策略による殺人であっても「変死」として処理されてしまいかねない、ということだ。 「神州の泉」の高橋さんが口を酸っぱくして言及するように植草さんは巨大な権力から狙われているのだから決して余談を許さない。
★超人気ブログ「神州の泉」(8月15日付け)に当記事が紹介されています。ぜひ閲覧を!
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