■ 名古屋市長に当選した民主党の河村たかし氏の記事の扱いが極端に小さいワケ
2009年04月27日(月)
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| 千葉県知事に当選した森田健作氏がスタッフとともにバンザイをしている写真などを大きなスペースを割いて報じた新聞(各紙)がこと河村氏の当選についてはずいぶんと遠慮がちなのはなぜか? 新聞同様にテレビもNHKをはじめニュース番組の扱いは小さい。ましてや報道番組やワイドショー番組もほとんどと言っていいほど無視している。 これはどう見ても首相官邸からメディアに対して厳しい「お達し」があったとしか言いようがないものだ。千葉県知事選の「偽装無所属」でミソをつけている森田氏の悪例があるだけに政権与党としてはここで流れが民主党に傾くことを極端に恐れているに違いない。 何がなんでも河村氏の歓喜の当選パフォーマンスの写真だけは掲載しないように、あるいは報じないように、半ば命令に近いかたちで官邸筋から各メディアに通達が発せられたのだと私は思う。 そこで朝日新聞の記事の扱いを見てみよう。4月27日朝刊の一面のトップ記事は「豚インフル『緊急事態』」とありその横に「米NYでも8人感染」とある。河村氏当選の記事は左端にわずか3段抜き程度。河村氏の顔写真のみで歓喜の当選バンザイの写真はない。記事の終わりに「30面に関係記事」とあるのでそちらを見ると左側に4コマ漫画のある比較的良く読まれる「社会」面(31面)があり、その右側の対抗面に同じく「社会」面がある。このページの右上にこれまたたったの2段抜き+6行の小さな扱いの記事がある。これが河村氏当選の記事だ。見出しは「『市民税は10%減』看板」とあり、その横に小さく「名古屋市長選 河村氏が圧勝」とある。ここにもバンザイ写真はない。河村氏は「知事としての私の年収は800万円とする」と注目に値する発言をしているにもかかわらずまったく触れていない。「給与800万円」は福祉国家として評価の高いスウエーデンの国会議員をイメージしているはず。あの東国原さんや橋下さんもやらない“英断”である。 朝日新聞のウェブサイト「asahi.com」4月26日22時29分更新には支援者とともにバンザイをする写真がアップされている。「当選が決まり喜ぶ、河村たかし氏=26日午後9時18分、名古屋市東区、加藤丈朗撮影」とある。もう一つの写真は「水をかけられ、祝福される河村たかし氏=26日午後9時33分、名古屋市東区、岩下毅撮影」とあるように河村氏が支援者から水をかけられている写真。なかなか迫力があるではないか。こんないい写真を新聞本紙に掲載しないのはいかにももったいない。撮影した時間が夜9時過ぎだから翌日27日(月)の朝刊に間に合わなかったのだろうか。もしそうなら27日の夕刊にその模様を報じても良いはず。タレントの全裸ハプニング逮捕劇にうつつを抜かすヒマがあるら河村氏当選の歓喜のバンザイをしっかり報じるべきである。
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