■ 都知事公邸売却のカラクリ
2008年01月24日(木)
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| 山崎派に石原伸晃前政調会長が入会した。なぜ山崎派なのか?小泉政権で重用されたが今は無所属では存在価値がなく将来を見据えて派閥に所属せざるを得なくなった、というのが一般的な見方だが真相は違うらしい。本来なら父親の慎太郎都知事の後釜を狙っていたのだが福田政権が長くは持たないことがはっきりしたので次期都知事の椅子を狙うには時期尚早との結論となった。要するに時間稼ぎが必要になった、ということだ。 そこで打ち出された奇策が「都知事公邸売却」だ。慎太郎知事は2006年5月26日の定例記者会見で記者の「売っちゃうのはどうですか」に対して「売れたら、売っていいかも知らぬけれども、私の次の知事がね、どういう住居条件を構えている人かわかりませんしね。」と売却はしないことをほのめかした。なぜ売る気になったのか?それは猪瀬副知事を次期知事に指名する段取りがほぼ計画通り進んでいる、ということに関係する。慎太郎知事は恐らく任期半ばで知事の椅子を放り出すはず。そうすれば選挙なしで指名する猪瀬氏が自動的に知事になる。そのために猪瀬氏が「公邸売却」を提言した、というお話が必要。税金のムダを徹底的に省く猪瀬氏のイメージアップを狙っているに違いない。 ただし、話はこれでオシマイではない。猪瀬都知事誕生の後は伸晃知事の誕生を人生最後の希望とする父親・慎太郎の存在を忘れてはならない。そのために長男を山崎派に入会させて協力を得る必要がある。過去に派閥のメンバー全員で改憲論や政策集の単行本を出版するなど憲法改正に積極的な山崎派と慎太郎知事は“タカ派”で脈が通じている。ちなみに山崎派へは郵政造反組だった武田良太、古川禎久の二人が入会し伸晃の弟、石原宏高議員と、昨年7月の参院選で初当選した丸川珠代議員も入会する見通しだという。
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