本音のコラム

■ ホリエモンはホワイトハウスから睨まれていた? 2006年03月29日(水) 
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 ホリエモンこと堀江氏逮捕により、まさに解体同然のライブドアだが、ここへきて堀江氏逮捕の真相がおぼろげながら判りかけてきた。実はFuji Sankei Business(2005/10/03 11:19 ) に掲載された記事にヒントがある。
 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」の記事を配信する契約を結び(映像配信の契約はなされていない)、すでに配信をスタートしたライブドア。記事は触れていないが"ホワイトハウスの逆鱗に触れた"という推測が成り立つ。なぜならばアルジャジーラはイラク侵攻の米軍に対する批判的報道を行ったことでブッシュ政権から毛嫌いされていた。バグダッドのアルジャジーラ事務所が米軍によりミサイルを撃ち込まれて記者一名が死亡するという事件が起きた事は記憶に新しい。米軍は”誤爆”と釈明しているが、明らかに確信犯だ、という声もあった。その直後、アルジャジーラの記者がホワイトハウスの記者クラブから追い出されたことを見ても、イラク侵攻を批判するメディアはただじゃおかないぞ、というブッシュの怒りが伝わってくる。そのアルジャジーラと配信契約を結んだライブドアがブッシュの目に止まらないはずがない。
 というわけでブッシュ政権から小泉政権に対して「堀江を逮捕してライブドアを解体せよ!」の極秘メールによる要請(というより命令)があったのではないか、というこれまた勝手な推測が成り立つ。
 圧力に屈した小泉政権が検察を動かし、ホリエモン逮捕に踏み切った、と見るのが当たらずとも遠からずではないだろうか。
 ブッシュから小泉宛に送信された「堀江を逮捕せよ」のメールこそ、民主党が入手して国会で追及すべきだった。今からでも遅くはない。西沢氏に頼んでみてはいかが?
さて、 Fuji Sankei Businessの記事を見てみよう。大手新聞社との契約が切れてニュース部門を強化する戦略がとられている、と書かれている。これを見る限りでは堀江氏はフジサンケイ・グループを筆頭に大手新聞社をも敵にまわしていたことが容易に想像できる。

【見出し】
ライブドア、「アルジャジーラ」と契約
Fuji Sankei Business (2005/10/03 11:19)

 ライブドアが中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」の記事を自社のポータル(玄関口)サイトで配信する契約を結んだことが2日、分かった。3日から翻訳し一日に5本程度配信する。映像は提供されないという。(中略) ヤフーやエキサイトといったポータルサイト各社は新聞社、通信社、テレビ局と契約してニュースを集めて配信。同様の方針をとっていたライブドアは、独自ニュースの配信を目的に報道部門を設立。韓国のメディアで成功を収めた「市民記者制度」を活用する手法を取り入れる一方、今春、産経新聞や朝日新聞、読売新聞などと契約切れになり、ニュース部門強化の戦略を強めていた。(引用ここまで)
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 ところでライブドアのアルジャジーラ特約記事は堀江氏逮捕後の現在もなぜか配信が続行している。アメリカ大使館の検閲があるかどうかは知らないが米国批判の記事は配信不可能となっているのかもしれない。
 3月26日配信のイラク情報は首なし死体がゴロゴロ、というグロテスクな記事だけに一般紙ではあまり見当たらないものだ。その一部を紹介しよう。

【見出し】
首切断の遺体30体見つかる  イラク中部バクバで

 【アルジャジーラ特約26日】新政府樹立に向けた政治工作が暗礁に乗り上げているイラクで26日、首を切断された遺体30体が中部バクバの近郊で見つかった。

 イラクでは今年2月22日、イスラム教シーア派の聖地サマラでアスカリ聖廟が爆破されたのを機に、同派とスンニ派との宗教対立が深刻化し、首都バグダッドをはじめ各地で連日、対立と報復に巻き込まれた市民らの遺体が見つかっている。

 その中、これだけ多くの首なし遺体が発見されたのは極めて異例で、両派対立が一段と激化することが懸念されている。

 首なし遺体が見つかったのは、両派の対立が特に激しいバクバから南西30キロにあるムラハエイド村で、遺体は路上に投げ出されたまま放置されていた。切断された頭部は見つかっておらず、また、遺体の身元もまだ分かっていない。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
(引用ここまで)


■ 元祖・偽メール  2006年03月26日(日) 
当コラムは今回をもって終了となります。まる3年間、ほぼ160回という長期連載を可能にしたのもひとえに読者の皆さんの強いサポートがあったからこそ。その証拠に私のウエブ・サイトに多くの方々から「毎週、コラムを読んでます」「権力を”怒りと嘲笑”で批判するところが子気味いい」などと激励の声が寄せられています。
 最後にとっておきの話を紹介します。”偽メール”で支持率降下中の民主党が失地挽回として打ち出す秘策。イラク侵攻前、ブッシュ大統領から小泉首相に宛てたメールを極秘ルートから入手した菅直人元民主党代表が4月1日、国会で追及する。
「シークレット:イラクに大量破壊兵器がないことを我々は知っている。しかし、侵攻は中止しない。石油利権確保こそが重要だからだ。以前、米国の味方だったフセイン大統領を拘束した後、自衛隊のサマワ駐屯を実行されたし。@bush」。もちろん、これは冗談、元祖・偽メールだ。とは言え、今の民主党に強く求めたいことはそもそも、ガセネタに踊らされた小泉首相の対米隷属の姿勢こそを鋭く批判すべき、ということなのであります。同時に、「私たち国民は小泉批判をパロディーでもって溜飲を下げるしか手がないのでしょうか?」という読者の憤懣やるかたない声を小泉首相に贈りたい。
 なお、当コラムは私の公式サイト「本音のコラム」改め「本音のコラッ!ム」に継続、随時更新する予定。www.parody-times.com

★当コラムは東京新聞「こちら特報部【本音のコラム】」として2003年3月から開始し、今回(3月26日)をもって終了しました。愛読いただいた方々には改めてお礼を申し上げます。


■ 粉飾政治 2006年03月19日(日) 
funshoku.jpg 200×246 34K 付き合いもないのになぜかあの堀江氏と思われる人物から公開を前提で携帯電話メールが送信されてきたのでその一部を披露する。
 「マッドさんのコラムを読むのが独房での楽しみの一つです。はっきり言って小泉さんにはめられたと思う。最近読んだ元国税調査官の本「ライブドアショック 謎と陰謀」をぜひ読んでみてください。ボクのことを金儲けでしか自己表現できないから嫌いだ、と言いつつ拝金主義の風潮を増長させた小泉内閣のほうがより罪深い。誰が見ても明らかな違法行為などなかった。検察が起訴しても恐らく微罪で決着がつくはず。小泉首相が窮地に陥ったり支持率が下がったりすると必ず何かが起こる。耐震強度偽装問題を野党に突っ込まれると森派に致命的なダメージをこうむるから何が何でも"堀江逮捕"が必要だった。景気が好転してるように見えるのは実は小泉さんのトリックだ、などボクが言いたいことのすべてが書かれている。株価をあげることで経済が好転しているように見せかけている小泉内閣こそが”粉飾政治”の元凶です! 追記:USENが資本・業務提携したがるほどライブドアは魅力ある会社であり世間で言われているほどボロクソではありません。@堀江」。

★「ライブドアショック 謎と陰謀」大村大次郎・著 あっぷる出版社 

(東京新聞連載の「本音のコラム」は次回をもって終了となりますが当コラムにて継続する予定です)


■ 沖縄密約の欺瞞 2006年03月12日(日) 
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沖縄密約の欺瞞 06.3.12

 沖縄を返還するかわりにカネよこせ!と当時の日本政府(佐藤栄作内閣)に詰めよったアメリカが表向き3億2000万ドル、実際は5億ドル以上とも言われている巨額をせしめていたことが当時の外務省局長の証言で明るみに出た。
 カネで返還を実現させた佐藤首相はその見返りとも言えるノーベル平和賞を受賞。そのお返しに佐藤内閣は日本列島大空襲の陣頭指揮をとったルメイ将軍に対して「戦後、日本の航空自衛隊の育成に協力 した」という理由で勲章を授与している。これらはどう見ても八百長の疑いが濃いパフォーマンスと言わざるを得ない。
 すでに米国立公文書館保管文書の秘密指定解除措置で密約があったことが公開されているにも関わらず安倍官房長官は「ないと聞いているのでないと思う」と外務省の受け売りで密約を否定した。
 この密約の存在を暴き1972年に理不尽な理由で逮捕された当時の毎日新聞政治部記者、西山太吉氏は現在、政府を相手取って「欺瞞を認めて謝罪せよ」と訴訟を起こしている。西山氏はさらに米軍再編における「抑止力の維持」のマヤカシと自衛隊の米軍の”下請化”について疑問を呈している。
 「日米が緊密になればなるほどアジア諸国との関係もうまくいく」という小泉首相の発言の裏には、あわよくばノーベル平和賞を受賞したい、という下心が見て取れる。せこ過ぎますよ、小泉さん。

東京新聞「本音のコラム」06.3.12

★東京新聞連載の当コラムは後2回で終了しますが、その後も同名のタイトルで随時継続していくつもりです。


■ 続・謝罪会見 2006年03月05日(日) 
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 例のガセメールで大失態を演じた民主党の永田議員の”深々頭下げ謝罪”はとうとう国会にまで及ぶ始末。テレビ生中継のカメラを意識してのパフォーマンスかどうかわからないが、頭を下げられた武部幹事長の方がドギマギしていたのが印象的だった。失態を反省する意味から民主党議員全員が武道館を貸し切るか国会議事堂正門前に整列して「過ちは二度と繰り返しません!」と大声を張り上げて謝罪する、というパフォーマンスを決行したらいい。民主党の信頼回復の秘策はたぶん成功すると思う。しかも、これはギネスブックに登録されること間違いなし、というまさに一石二鳥なのだからやらない手はない。。
 で、今度は駒大苫小牧高校野球部員の不祥事再発事件だが居酒屋で飲酒や喫煙をしているところを市民が警察に通報し補導に至ったという。警察に通報する前にその場で注意すればいいと思うのだが体格のいい若者相手ではそうは行かなかったのだろう。しかも、不祥事は2度目というから始末に終えない、と言えなくもない。ただ、こういう時に謝罪させられるのが当事者をさておいて校長なのも解せない。たとえ未成年者であっても野球部員たちが自ら襟を正して謝るべきだ。優勝パレードと同じようにオープンカーに乗って市内をゆっくり走りながら「宣誓。過ちは2度と繰り返しません!」
とやれば出場辞退をしなくて済んだかもしれない。いずれにせよ”代理謝罪”なんて意味ないのであります。

(東京新聞「本音のコラム」06.3.5)

東京新聞連載の当コラムは3月25日(日)をもって終了します。ただし、このページは継続します。

【追記】
★野球部員の不祥事についての事実関係

(1)卒業式の夜 (2)居酒屋 (3)関係者14人中、部員の3年生は5人 

ここで気になるのが(3)の部員以外の9人は誰だったのか、ということだ。部長や監督は同席していなかったのだろうか。恐らく先輩や学校関係の大人たちが含まれていたのだと思う。そして、5人の3年生は夏の甲子園に出場したけれど今年の春の選抜には当然ながら出場しない。つまり、今2年生の部員が3年生として出場するのだ
から。ということは、先輩たちが、「お前らほんとによく頑張った。みんなで居酒屋へ行ってうまいものをたらふく食おうじゃないか」と誘ったとしても決して不自然ではない。「もう卒業したんだから少しくらい酒飲んでもいいだろう。さあ、飲め、飲め」と。「いや、まだ31日までは高校生ですから、酒は飲めません」と断ったとしても「なに堅いこと言ってるんだ、さあ、飲め」とやられたに違いない。そんな雰囲気の中ですっかり酔っぱらってしまった部員もいたかもしれない。
もう一つ気になるのが警察への「通報者」のことだ。酔って暴れたのならまだしも他人に迷惑をかけたのでないならばあえて通報する必要があったのだろうか。ましてや地元だ。チクルより甘く見るのが普通じゃないだろうか。
 もう一つ最後にどうしても言いたいことがある。「連帯責任」についてだ。2年生、1年生には何の罪もないのに夏の選抜大会への辞退を決めた校長の判断は厳しすぎやしないか。たしかに昨年、野球部の部長の部員に対する暴力沙汰で部長が解任処分される、という不祥事の前科があるだけに再発は許されない、という切羽詰まった感じだったのだろう。校長よ、民主党を模範としなさい。永田議員の大失態でも前原代表は辞任しない。連帯責任なんて、これっぽっちも考えないところを見習ったらいい。



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