■ 銀座街づくり会議
2004年04月25日(日)
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何年か前に銀座数寄屋橋交差点の近く、晴海通り沿い角に薬品店がオープンしたとき、正直言って私は「なんだコレは、銀座にそぐわないじゃないか!」といぶかしく思ったものだ。道を隔てたところにすでに同業のフランス系の店があり、その店構えは品が良く好感の持てるものだったがまもなく撤退してしまった。"銀座にそぐわない"薬品店はビルの壁に巨大な「薬」という看板を掲げていて全体の色彩は黄色に統一、「どーだ、このイエローが目に入らぬかぁ!」と叫んでいるみたいなのだ。ティッシュ・ペーパーやトイレット・ペーパー類の箱などが歩道にはみ出さんばかりの勢い。創業者の名前を店名にしているこの店は善し悪しは別にして従来の薬品店のイメージをまったく変えてしまった。わがワイフなどは「一流ファッション・ブランドなどの店が軒を並べているのに、あの店の出現で二流になった」と品の悪い銀座を嘆いている。そんな折、銀座の景観を守ろう、と銀座通連合会と全銀座会が「銀座街づくり会議」を発足させた(本紙四月二十三日)。町並みにそぐわない派手な広告看板や、チェーン店などの進出の是非について考え、銀座らしさを探る目的で専門家を招いてシンポジウムを開くという。「期待してまーす」とワイフが一言発した。 (東京新聞「本音のコラム #61」 2004/4/25)
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