食と健康

 自ら「糖尿病患者」となり改めて「食と健康」について見つめ直すことになった。同時に「医療のカラクリ」を知ることになり医者任せでは治るものも治らないことに気づく。さてさて、「これで良いんだろうか? 良いはずがない!」と自問自答。医療業界が隠したがる治療効果のある代替治療法や食についての情報を紹介していくことにする。ちなみに私は現在、インスリン注射なしで血糖値(ヘモグロビンA1C)が5.8となり正常値をキープするに至っている。

がん研の医師でも専門外の糖尿病については知識がない2010.12.31
糖尿病に関する興味ある新聞広告が掲載されたので感想を述べたいと思う。

広告主 山田養蜂場
媒体 朝日新聞
サイズ 全面広告
掲載年月日 2010年12月31日
キャッチコピー 医師の不養生でなった糖尿病を、医師の好奇心で克服しました。
対談「予防医学」 医師が糖尿病になった 糖尿病体験記(1)
山田英生(山田養蜂場代表)VS渡邊昌(医師)

渡邊昌 1941年生まれ。医学博士。国立がんセンター研究所疫学部長。国立健康・栄養研究所理事長などを経て、現在、生命科学振興会理事長。「食事でがんは防げる」など著書多数。

 蜂蜜の生産と販売で知られた山田養蜂場の全面広告である。広告の最下部に「山田養蜂場は予防医学の研究を通して、人が病気になりにくい未来を描いています。」とある。蜂蜜を摂取すれば病気は予防できる、と言いたいのだろう。
実は私は「糖質の過剰摂取が糖尿病の元凶の一つ」との説を信じている。蜂蜜こそが糖質(糖類)を充分に含んだもの(糖類80%、水分20%)であり糖尿病患者にとっては要注意食品であることは間違いない。その蜂蜜メーカーが糖尿病にならないために医師の体験談を紹介するというのはほとんどブラック・ジョークであり、いかがなものかと思う。
 対談の内容のポイントをあげる。
(1) 渡邊医師は病理学に20年、疫学、栄養学にそれぞれ10年間、第一線で活躍してきた。がんの専門医として、また疫学部長として多くの患者にがん・生活習慣病の予防の大切さを説いてきた。
(2) その医師が50歳代前半、糖尿病患者となった。
(3) 合併症も出ている重度の糖尿病だが「インスリンによる薬物療法」を受けず「食事と運動による治療」を選択。
(4) 医師というのは自分の専門分野以外の知識については、意外と疎い。

渡邊医師はがん専門医として「生活習慣病」を予防することこそが大切、と説いてきたにもかかわらず自らが糖尿病を患ってしまった。昔から言われている「医者の不養生」を絵に描いたような話だが、ここで最も注目すべきことは「自分の専門分野以外の知識については疎い」ということだ。人間の身体は自動車や機械とは根本的に異なるものだ。自動車なら部品を交換なすれば修理完了、走行はOKとなる。しかし、人はそうはいかない。血液が全身を巡ってそれぞれの臓器は互いに連携している。腫瘍の患部を切除したからといって全快したとは限らない。腫瘍が出来た原因を突き止め総合的に治療しなければ意味がない。
「専門以外は疎い」と述べた渡邊医師は正直なのか無神経なのか判断はむずかしい。実は現代医療の最も歪んだ部分こそが「専門以外に疎い」ということなのだ。がん専門医であっても糖尿病の知識は持ち合わせていない、ということを私たちは知るべきなのだ。ちなみに、あなたがかかっている病院の循環器の医師に糖尿病の治療方法を尋ねてみるといい。恐らく渡邊医師と同じように「専門外のことは軽卒に私見を述べるわけにはいかない」とうまく回避されるのがオチだろう。
 見落としてはならないのが渡邊医師は「インスリン注射治療」を選択しなかったことだ。高血糖値だから一般的にはインスリン注射治療を行うのが常識だ。それなのになぜインスリン注射治療を避けたのか?担当医はインスリン注射の副作用の恐ろしさを知っているからかも知れない。ちなみに私の主治医は「インスリン注射」はやらないほうがいい、との見解。その理由は膵臓そのものが働く必要なしと判断してしまい、機能復活どころか低下の一途をだどるハメに陥る危険性があるから、というもの。従って私は数ヶ月前から、インスリン注射治療をやっていない。ただし、新薬を一日1回服用している。幸い体調はすこぶる快調だからクスリの厄介にならなくとも問題はないと思っている。毎日欠かさずやっていることは生野菜のミックス・ジュース摂取と糖類を極力とらないという食生活に適度な運動・「早足」を励行している。
 
 ところで、当広告の最後に「ご意見・ご感想をお待ちしております」とある。私は正月明けに「インスリン注射」を選択しなかった理由を問い質すつもりだ。



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