本音のコラム

■ 痴漢と防犯ブザー (誰かと思ったら小泉さん自身がスカート踏んでるんですよ) 2005年04月24日(日) 
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 春です。痴漢の季節です。その反面、痴漢えん罪も急増します。通勤ラッシュを利用する女性はもちろん、はたまた男性諸氏にとっても悩みのタネであります。そもそも、人権無視とも言えそうなすし詰め状態そのものを解消すべきところだが痴漢の解決策は見あたらない。こうなったらOLの格好をした婦警さんを一車両に30人くらい乗せて現行犯逮捕を狙うしかないかも。女性専用車両というのがあるけれど、これも数えるほどしか走っていない。たとえば朝8時から9時までは全ての車両を女性専用にするとか抜本的な対策が必要だ。いずれにしても男性は痴漢に間違えられないように満員電車の中で阿波踊りよろしく両手をバンザイするか吊り革を掴むしかない。ところで登下校や通塾などで子供の身を守るための「防犯ブザー」が功を奏しているそうだが、これを痴漢撃退用に使ってみてはいかがなものか。ただし、ブザーではなくここは一つ人気タレント、青木さやかの「ナニ見てんだよォ~!」ではないが「ナニ触ってんだよォ~!」とか和田アキコの「てめェ、その手をどかさんかい!」といったドスの効いた"怒声"シリーズを売り出せば引っ張りだこ間違いなしだ。

(東京新聞「本音のコラム」4,24)


■ 新首相"忍者"公邸 2005年04月17日(日) 
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 リニューアルされた首相公邸がよほど気に入ったとみえて小泉首相は自ら会う人ごとに絶賛しているらしい。今なら首相が公邸内を案内してくれるそうだから早めに予約するといい。茶室や和室まであるので外国の要人の接待にはもってこいだ。茶室の名前が"郵政庵"というのもずいぶんとあざといが和室に隣接した日本食料理店が"割烹こいずみ"というのもどうかと思う。ここまでやるかっ、という感じだが当の首相は「小泉色を前面に打ち出した」と自信満々なのだとか。実は今回披露されたものはほんの一部であり未公開のなかに面白い部屋とか施設がある。極秘のうちに入手した情報のなかの際だったアイデアのものだけを紹介しよう。ひと言で言うと公邸は"伊賀の忍者の館"そのものなのだ。全館、カラクリが仕組まれている。公邸で働く人の衣装が忍者と同じ黒装束。さすがに刀や手裏剣は持っていないけれど廊下ですり違えばすり足で足早に姿を消す公務員にドキっとさせられるかもしれない。公邸の最大の自慢は地下3階にあるトンネルだ。市ヶ谷の防衛庁に直結していて緊急の場合の脱出は万全だという。「自爆テロも怖くない」と虚勢を張ってみせる首相だが反日デモに備えて「投石防御服だけは常に着用している」んだそうだ。

(東京新聞「本音のコラム」4.17)


■ ブッシュの弔辞 2005年04月10日(日) 
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ブッシュ大統領が夫人同伴でローマ法王ヨハネ・パウロ2世の葬儀に参列し弔辞を読み上げた。なかなかの名スピーチだ、と同席のブッシュ父は評価するが内輪誉めじゃないのか、という批判もないわけではない。事の真意は別にして密かに弔辞を紹介することにする。
「私の大統領職はあと4年、トータルたったの8年という短期間であります。 法王はなぜ25年4ヶ月もの長期にわたって在位できたのでしょう。生前にその秘訣を伺っておくべきだったと後悔しています。ところで法王はかつて広島を訪れ"原爆の悲惨さを二度と繰り返してはならない"とか"戦争は人間の仕業です。戦争は死そのものです"とか、はたまた、"イラク侵攻は間違いだ"などと何かにつけて米国を批判されてきました。世界に絶大な影響力を及ぼす法王がこのような発言をされることに私はいらだちを覚えると同時に深い失望を禁じえません。とは言え、人権尊重の姿勢を示す一方で既婚男性や女性の司祭を認めず否認・中絶も反対の態度を取り続けてこられたところは私にそっくりだと思い、むしろ親近感を覚えます。葬儀の参列者の数がなんと数百万人とか。果たして私の葬儀の際にこれだけの人々がホワイトハウスに訪れるかどうかは自信がもてません。アーメン」

(東京新聞「本音のコラム」4.10)


■ 愛国・地球博 2005年04月03日(日) 
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 愛国・地球博が4月1日、エープリルフールにちなんで永田町の首相官邸で開催された。その名のとおり日本国民の愛国心を高めることが目的だ。弁当持ち込みはOKだが「日の丸弁当」に限るという。しかも、合成着色剤の赤色梅干し以外は認めない、という徹底ぶり。国旗を心から愛しているかどうかの忠誠度を計るために入り口ゲートで係員が弁当の中身をチェックする。赤味が足りない梅干しを発見されるとただちに入場拒否となる。官邸の屋上に掲げられている「日の丸」に直立不動で敬礼することも義務化されている。官邸内に入ると「君が代」斉唱が待っている。歌詞がはっきり聞き取れるように声量ゆたかに歌わなければならないことは言うまでもない。カラオケ採点機を導入しているから音程がはずれると"不合格! "の警告が出る。合格するまで3回のトライが許される。「マツケン・サンバ風にアレンジされているので誰にも軽いノリで歌えます」と官邸筋は自慢する。あちこちに設置された監視カメラの画像を小泉首相自らが視ている。ふてくされたような態度と見なされると武装した自衛隊員につまみ出される。言い訳は一切許されない。全コースを見学した人は携帯電話の着メロを「君が代」に変更させられ、文科省認定の「愛国者カード」が発給される。トホホホ。

(東京新聞「本音のコラム」4月3日)


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